がん遺伝子治療について

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がん遺伝子治療について

遺伝子治療をいつ開始すべきか

2009年に当院でがん遺伝子治療(CDC6shRNA治療)を提供し出してからしばらくの間は、他に有効な治療がないと宣告を受けた方々が殆どでしたが、最近は、以下のような方が遺伝子治療を希望するようになりました。

1 抗がん剤治療を開始することになったがそれだけでは不安。
2 抗がん剤治療を一度受けたが効果が乏しいのでこのまま放置したくない。
3 がん手術を行い進行がんと診断されたので再発予防の治療を受けたい。
4 抗がん剤治療は副作用が激しいとのことなので、抗がん剤以外の有効な治療を希望。

これらの方々は、進行がんの闘病中ではあっても基礎体力があり、日常生活も問題なく送れていて、見た目にはがんを抱えているようには見えない方々です。このようなステージで遺伝子治療を開始される方は、末期の状態になって初めて遺伝子治療を開始された方に比べると、やはり圧倒的に治療成績が良い印象です。

実際に、悪液質と呼ばれるがんの末期状態になってからでは治療効果の体感は非常に乏しくなります。治療薬の効果で、がん細胞がおとなしくなったとしても、既に壊れてしまった臓器不全は回復しないのです。

一方、ステージ4と診断されて抗がん剤治療開始の適用がある方(臓器障害がまだなく自立した生活を送られている方)が、並行して遺伝子治療を開始すると、より大きい治療効果が得られている感じがします。一般的に、抗がん治療を受けている患者さんは、画像検査や腫瘍マーカー検査ではがん細胞が減っているのに、ご本人は薬の副作用を受け続けるためか病的な顔貌や体型であることが殆どです。しかし、遺伝子治療を併用すると、患者さんご本人の表情が明るく見た目にも元気になっていくことが多いのです。
標準治療で根治が期待できる早期がんの方には原則として遺伝子治療は勧めていませんが、切除は絶対にしたくないという早期乳がんの方に遺伝子治療を実施した経験はあります。経過は非常に良好でがん細胞は縮小し殆ど動かなくなっています。理論上は、がんが早期で患者さんが元気であればあるほど遺伝子治療は有効なのでしょう。

標準治療で根治が見込めない方と診断された進行がんの方でも、抗がん剤治療を既に始めている方でも、早期に遺伝子治療を介入させた方が良いと考えています。


※現在、抗がん剤治療を受けながら遺伝子治療を受けて安定している方々のがんの種類

膵臓がん (膵体尾部進行がん) 
乳がん  (骨転移 腋窩リンパ節転移)
前立腺がん (骨転移 膀胱浸潤 局所リンパ節転移)
腎臓がん (肺転移 骨転移)
腎臓がん (大動脈周囲リンパ節転移)
胃がん  (スキルス胃がん 腹膜播種)
悪性組織球症 (骨転移)
乳がん   (肺転移 肝転移 骨転移 腋窩リンパ節転移)
大腸がん  (脳転移)

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