がんの遺伝子治療「CDC6shRNA治療」

コラム CDC6shRNA治療の課題

「CDC6shRNA治療」を、より安全に、より効果的に提供するために、以下のような基準・手法の確立や、ガイドライン等の整備が求められています。 

治療を適用する基準

がんには、さまざまな種類があります。また、がんが発生する部位が違えばその特性も異なります。
例えば、同じ胃がんでも複数の種類があり、分裂速度や周囲への浸潤能に違いがあるのです。
がん治療を行う際は、そのようなことを考慮し、治療の適用を決定する必要があります。
「CDC6shRNA治療」もその例外ではなく、どの臓器のどのタイプのがんに有効なのか?を見極めたうえで治療適応を決定することが非常に重要となります。
過去の実績から、CDC6shRNA治療は、胃がん、肺がん、乳がんで顕著な治療反応例が認められます。
しかし、すべての胃がんに確実に有効とは言えず、子宮がん、卵巣がんは、症例が少ないこともあり、著効した例の報告が乏しいというのが実状です。
Luo Feng博士の基礎実験では、肝臓や乳腺のがん種に効果があったとする報告があることから、肝臓がんや乳がんに関しては、標準治療の適応とならないケースを「CDC6shRNA治療」の対象とすべきという見方もあります。

薬剤の作用を確認する方法

CDC6shRNA治療のキーとなる物質、「CDC6タンパク」や「hTERTプロモーター」が、患者様のがん細胞でしっかりと発現しているかどうかを見極める手法の確立も、この治療を普及させるうえで非常に重要です。
しかも、その方法は、血液検査など簡便なものでなければ実用に向きません。 また、必要投薬量や送達法など、治療基準の確立も必要となります。 

治療効果を判定する方法

治療効果を判定する方法の確立も極めて重要です。
これは実際に治療を行う臨床医には必要不可欠な指標で、治療効果があるかないかを見極める判断基準の確立は喫緊の課題といえます。
現在は、症状の改善度や、腫瘍マーカー、各種画像検査(CT、MRI、エコー、PETなど)を指標に判断せざるを得ません。
しかし、CDC6タンパクの消去が実際に進んでいるかどうかの情報が入手できれば、「その後も治療を継続する意味があるか?」、「早急に治療内容を変更する必要があるか?」などについての、有益な情報を入手できることになります。
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