がんの遺伝子治療「CDC6shRNA治療」

コラム CDC6shRNA治療の普及にむけて

「CDC6shRNA治療」に着手してから、治らないと諦めかけていた病状が改善し、健康を維持している方もいますが、決して万能というわけではありません。超末期の患者様や、理由は不明ですが治療に抵抗性を持つ患者様たちは、残念ながら、まだ救うことができません。

しかし、そのような患者様たちからこそ教えられることがあります。

「もう治療法がない」と医療現場から突き放された患者様は、エビデンスのない未知の治療でも可能性がゼロでないならば、その治療を積極果敢に受け入れます。そして、その眼は希望に輝いています。 お亡くなりになる直前まで、その眼は輝き続け、決して無念さを感じさせません。
治療の限界を知り、患者様にその事実を伝えることも医師の役目ですが、有効な治療を開拓し続け、患者様と最後までがんの克服を目指すのも医師の重要な役目でしょう。
そのためには、人としての極めて純粋な気持ちと、医療レベルの発展に対する真摯で飽くなき思いを持ち続けなければいけません。
実際、医療の現場には、がん患者様とともに歩み、最期を看取るという医師も大勢います。彼らの胸にあるのは、難治性のがん患者様に対しても、「最後まで希望を持たせながら治療をするのが医師の責任だ」という思いです。
その責任をまっとうするには、本遺伝子治療を含めて、あらたながん治療の普及を進めなければいけません。そして、そのために今必要なことは、学閥にとらわれない医師や医療機関のネットワークの構築です。また、国内にとらわれることなく、米国とも中国とも、その他の国々ともワールドワイドに協力し合ってがんの克服を目指す姿勢も必要でしょう。我が国においては、特にそのようなことを管理する立場の方が積極的に取り組まれることにより、新しい展望が開けるのではないかと思います。

本遺伝子治療は、がん細胞のがん細胞たる性質を除去して、本来の正常な細胞に戻すという立場をとっており、がんに特異的なタンパクを抗原とした「免疫療法」や、がん細胞を死滅させる遺伝子を送達する「遺伝子治療(がん細胞を殺す遺伝子治療)」とは異なる画期的なものです。 治療適用や効果判定法の確立、CDC6過剰発生の機序の解明などの課題はありますが、これからのがん治療における有力な治療選択肢の一つとして大変に期待できるものといえます。 日本で広く普及させるにはさまざまな障壁がありますが、がん患者様たち、そして、将来的にがんを発症し得るすべての人たちが恩恵を得られるよう、各分野の目利きが結束して前に進むことを望みます。

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